【32】新型コロナウイルス変異解析

技術

こんにちは、よっぴです☺︎

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遺伝性腫瘍のテーマの途中ですが・・・

3つ目の山が小さくなったかと思ったら、世間は変異型がどうのこうのと騒いでいるので、新型コロナウイルスの変異の話題をとりあげます。

この記事で、今言われている変異型の特徴的な変異と変異解析の方法について把握できます。

うめちゃんなら余裕で知っとるよね?

知っとる!

はいうそ!

新型コロナウイルス変異型

今、新型コロナウイルスで話題の変異型ですが、ウイルスのRNAはある一定頻度でランダムにミスコピーし、人に感染していく度に時事刻々と変異を続けており、型を決めるための系統樹解析の結果を見るとすでに数千の変異株があるようです。

長期的には感染する能力が高めで病原性が低めのものが生き残っていくのが自然の摂理のように思いますが、今のように注目されている限りは、短期的に少しぐらいの感染性や病原性が高いものでもピックアップされるため、偏った考えが横行してしまう懸念もありそうです。

今注目されている特徴的な変異(バリアント)と変異株は以下です。

Spikeタンパクの特徴的な変異(バリアント)

p.L18F, p.T20N, p.P26S, p.D80A, p.H69-V70del, p.D138Y, p.Y145del, p.Y190S, p.D215G, p.L242-L244del, p.K417T, p.K417N, p.Y453F, p.E484K, p.N501Y, p.A570D, p.D614G, p.H655Y, p.P681H, p.A701V, p.A716I, p.S982A, p.T1027I, p.D1118H, p.V1176F

スパイクタンパク(下絵の突起)はヒトのACE2受容体を介してヒト細胞に感染する役割を担っています。

変異株

・イギリス型(B.1.1.7株)

p.H69-V70del, p.Y145del, p.N501Y, p.A570D, p.D614G, p.A716I, p.S982A, p.D1118H

→当初のヨーロッパ型に比べて感染性がやや高い(p.N501Y)

 直近でイギリスでみつかったB.1.525株にはワクチンが効きにくいとされるp.E484Kが加わっているようです。

・南アフリカ型(B.1.351株)

p.L18F, p.T20N, p.P26S, p.D138Y, p.Y190S, p.K417T, p.E484K, p.N501Y, p.D614G, p.H655Y,  p.T1027I, p.V1176F

→当初のヨーロッパ型に比べて感染性がやや高く(p.N501Y)、ワクチンが効きにくい(p.E484K)可能性がある

・ブラジル型(B.1.1.248株)

p.D80A, p.D215G, p.L242-L244del, p.K417N, p.E484K, p.N501Y, p.D614G,p.A701V

→当初のヨーロッパ型に比べて感染性がやや高く(p.N501Y)、ワクチンが効きにくい(p.E484K)可能性がある

新型コロナウイルス変異解析法

・リアルタイムPCR法・融解曲線解析

ロシュ社の研究用試薬では、下記のタイプを調べられるようです。

p.H69-V70del, p.K417N, p.Y453F, p.E484K, p.N501Y, p.A570D, p.D614G, p.P681H, p.V1176F

試薬の添付文書が見れていないので詳細は分からないんですが、原理としては、プローブを変異箇所に設計し、リアルタイムPCRで増幅した後、低温から高温に温度を徐々に上げて融解曲線を描いて、野生型と変異型の検出ピークの融解温度差で見分けるというものかな思います。

検出された変異の有無のパターンで、イギリス型、南アフリカ型、ブラジル型、更には最近登場してきたフィリピン型を見分けることができると謳われているようです。

・NGS解析

原理としては、新型コロナウイルスの全ゲノム3万塩基領域を100〜200プレックスのPCRで増幅し、アダプターを付加してライブラリを調製して、次世代シークエンサーで塩基配列決定するというものです。従来型の配列と比較して変異検出し、変異株をより詳細に見分けることができることはもとより、系統樹解析により新型の変異株をみつけることもできそうです。

流行の山が小さくなったかと思ったら、次は変異、変異とマスコミは話題探しに余念がないようです。

欧米よりもパンデミック被害が遥かに小さい日本において、変異型の流行を追求することにリソースを割くことが本質的かどうか、事実・ファクトに基づきよく考える必要があるかもしれませんね。

REFERENCES

Neutralization of SARS-CoV-2 spike 69/70 deletion, E484K and N501Y variants by BNT162b2 vaccine-elicited sera
Human sera from recipients of the BNT162b2 vaccine can neutralize SARS-CoV-2 viruses containing spike mutations present in globally circulating variants of conc...
Disentangling primer interactions improves SARS-CoV-2 genome sequencing by multiplex tiling PCR - PubMed
Since December 2019, the coronavirus disease 2019 (COVID-19) caused by a novel coronavirus SARS-CoV-2 has rapidly spread to almost every nation in the world. So...

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