【16】遺伝子バリアントとは(1)

基礎

こんにちは、よっぴです☺︎

こんにちは、よっぴです☺︎

これからしばらくは、形質を決める遺伝型・遺伝子型のことがもっとわかるように、遺伝子バリアントのことを学んでいこうと思います。


遺伝子バリアントとは

遺伝子バリアント???

って思うかもしれませんが、みなさんがきいたことがあるのは「遺伝子変異」という言葉だと思います。

遺伝子バリアント=遺伝子変異は遺伝子の塩基配列変化のことです。

多くの人がもっている正常な塩基配列を野生型(Wild Type)というのに対し、マイナーなヒトや組織がもっている配列を変異型(Mutant)といいます。

遺伝子の塩基配列の変化は、昔から、その遺伝子がコードするタンパク質の機能に悪影響がありそうなレベルのものを遺伝子変異(Mutation)、悪影響がなさそうな個人差レベルのものを遺伝子多型(Polymorphism)といわれていました。

しかしながら最近では、悪影響があるというイメージが含まれる偏った言葉である遺伝子変異、集団の1%以上が定義とされてきたがタンパクの機能への影響の考え方が混ざって定義があいまいになってしまった遺伝子多型、タンパクの機能への影響があるかないかよく分からない遺伝子変化=VUSvariant of uncertain significanceなど、あらゆる遺伝子の変化(バリエーション)をひっくるめて遺伝子バリアント(Variantと呼ぼう、という風潮になっています。

遺伝がかかわる病気である遺伝性疾患ではバリアントに統一されつつありますが、がん組織を検査してみられた変化の説明には未だに変異がよく使われています。

よっぴは用語としては変異ではなくバリアントを使っていきたいと思います。

最近、新型コロナウイルスが変異したとかしてないとかいうニュースもありますが、変異といわれてイメージ湧きますか?

また、遺伝子関連検査を受けたことがある人は、遺伝子関連検査に書かれてある報告書の内容や先生の説明されている内容を適切に理解できていますか?

これからの複数回の内容から、よく耳にする変異(今はバリアントというべきですが)のイメージがつかめるとともに、もうすこし専門的な内容をより適切に理解できるになります。


生殖細胞系列バリアントと体細胞バリアント

バリアントは大きく分けて2つに分けられます。

・生殖細胞系列バリアント/Germline Variant
(旧生殖細胞系列変異/Germline Mutation)

・体細胞バリアント/Somatic Variant
(旧体細胞変異/Somatic Mutation)

生殖細胞系列バリアントは先天的に持っているバリアント、体細胞バリアントは特定の組織(例えばがん)のみで後天的に発生したバリアントのことを指します。


遺伝子配列変化の種類

遺伝子バリアントの説明の前に、バリアントの原因となる遺伝子の塩基配列(A,T,G,C)の変化の種類を以下に挙げておきます。

・塩基置換

 塩基が置き換わること
 野生型:TGT
 変異型:TGA

・塩基欠失

 塩基が欠失すること
 野生型:TGTA
 変異型:TGA

・塩基挿入

 塩基が挿入されること
 野生型:TGT
 変異型:TGAT

・塩基重複

塩基が重複するように挿入されること
野生型:TGT
変異型:TTGT

この塩基配列の変化が遺伝子上で起きることで遺伝子バリアントや遺伝子変異と呼ばれることになります。

一塩基レベルの塩基配列変化の原因のひとつはDNAポリメラーゼというDNA合成酵素が、DNA合成をする際に合成をミスし、更にそのミスを修復するDNA修復酵素が修復ミスをした場合です。

遺伝子バリアントは、DNA合成やDNA修復にかかわる酵素のミスによって自分の細胞内で発生したり、次世代に受け継がれたりするわけです。


次回からは実践的な遺伝子バリアントについて学んでいくでー

わわわん!

REFERENCES

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK6475/

Genetics, Mutations, and Polymorphisms
Laura Bull.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK21955/

An Introduction to Genetic Analysis. 7th edition.
How DNA changes affect phenotype

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